鬼束ちひろ UNHESITATE Report

2020/11/17(火) 東京オーチャードホール、11/24(火)大阪Zeppなんばにて行われた鬼束ちひろの20周年記念コンサート「UNHESITATE」。両日参戦したことを記録するためのライブレポート。 

新型コロナウィルスの蔓延する2020年、9/18にオンラインストリーミングで「SUBURBIA」が配信された数日後に観客を入れてのライブ開催が発表され、それ以来ファンは待ち侘びていたことでしょう。客席数を半分に制限し、マスク着用必須で着席、規制退場のライブ。ちょうど東京講演でのライブの後、日本各地での感染急拡大が報道されるようになり、大阪でのライブはあと数日遅ければ場合によっては中止となっていたかもしれません。

そんな今までになり事情の中、特に大阪公演はこれまでの鬼束ちひろのライブの中で最もコンディションが良いものの一つとなり。素晴らしいものでした。東京公演では曲によってテンポが一定しなかったり、会場の音響バランスがいまいちだったり、嵐ヶ丘での歌詞の間違えなどありましたが、大阪公演については公演のどの場面を切り取っても素晴らしいの一言。20周年記念ライブに相応しい、個人的には過去一と思えるパフォーマンスでした。

セットリストを眺めながら振り返り

セットリストは東京、大阪共通でした。 以下東京と大阪の感想が入り乱れています。

1. ARIA DA CAPO (ゴールドベルグ変奏曲より) 

坂本さんが静かにピアノを演奏し始め、なんの曲だろうと思うと2小節目でピーーーーンときました。はい。2008年の伝説の復活ライブ「NINE DIRTS AND SNOW WHITE FLICKERS」と同じくバッハです。東京会場がオーチャードホールだったからでしょうか。NINE DIRTS は私が初めて参戦したライブだったのでとりわけ思い入れが深く、あの日を思い出しました。富樫さんとはぜんぜん違う弾き方でしたね。

2. BORDERLINE

低音時代(つまりSuger High)のBORDERLINEからの衝撃のスタート。これを1曲目に選びますか。すごいです、えぇ。東京ではここから数曲はややピッチが不安定だった印象ですが、大阪ではもう開幕から絶好調の鬼。いつもはBORDERLINEを超えそうだけど超えないギリギリのところみたいな印象ですが、大阪では完全に超えました。

3. End of the world

4. Tiger in my Love

今年発表の「End of the world」を丁寧に歌い上げたあと来ましたTiger。SUBURBIAでも披露されたピアノとバイオリン、チェロバージョン。東京では途中ピッチが加速しすぎてしまった箇所があったと思いますが、大阪ではそんなこと一切なく最後のシャウトまで激震でした。

5. Beautiful Fighter

ピアノでイントロが流れ始めてしばらく、何だっけこれ、聞いたことあるような、新しいような、と思っていたら「Beautiful Fighter」で、あ、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! となりました。こんなコンディションのいい状態でこの曲が聞けるとは感動以外の何ものでもない。

6. イノセンス

インソムニアキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! ちょっと奥さん、イノセンスですよ。「君の暴言は  綺麗すぎて背中が凍る」ですよ。デビューしてすぐよくこんな歌詞書けましたね。年をとってから改めて彼女の歌詞を読むとまたなんとも言えない思いが湧き上がってくるときがあります。大阪公演、どこからどこを切り取ってもすばらしかったですが、個人的にはこの曲が一番良かった。

7. 私とワルツを

8. 流星群

9. ダイニングチキン

トリックエンディングシリーズが続いてからのまさか!?まさか!?で、ついに来ました。コアなファンの熱狂的(?)な支持を得ていたSignカップリング曲「ダイニングチキン」です!!!ライブで披露されるのは私が情報取りこぼしてなければ初のはず。おそらく鬼ガチ勢は心の中で発狂していたでしょう。いや、こんなにサビを伸びのある声で歌う曲だったんですね。東京公演ではこの曲が一番よかった。

10. EVER AFTER

剣と楓のアップテンポな曲を、SUBURBIAと同じ少しゆったりとしたアコースティックなアレンジで。この曲を歌っているときの鬼の笑顔見るだけで幸せになれる。

11. 悲しみの気球

12. 火の鳥 

シンドロームから。大阪での全国ツアーラストでスタンディングオベーションの起こった「火の鳥」を思い出す。

13. MAGICAL WORLD

ちょうど鬼を本格的に聞き始めた頃の曲なので、当時を思い出しますね。やっぱり鬼にとってのmagical manは当時は小林さんだったのかなと思う。

14. CROW

いや、泣きますけど。「完全に型取った舞台でも この運命は夢の様に踊る」ですよ。「鮮やかな色に染まればきっと 私は埋もれてしまう」「だから踏み出して」の「だから」のチョイスが何度聞いても天才だと思う。この曲の歌詞はすべてグサッとくるのだけど。

15. 蛍

さっきから同じようなことしか書いてないけど、何度聞いても素晴らしいメロディー、歌詞ですね。最後の「くれたひと」の部分は完全に、レミーレドドーじゃなくてドドーミレードドーになった模様。レミーレドドーバージョンももう一度聞いてみたい。 

16. 書きかけの手紙

ライブが終わってからずっとこの曲聞いてます。まさに詞先の鬼束といった感じ。「自分」から「貴方」に視点が移っていくの素敵。自分の「あの街」や「あの頃」を思い出し、重ね合わせて、もう二度と合わないであろう人を思い出しながら聞いてました。 

 17. 月光

東京のときはこれが最後の曲だと皆思って拍手が鳴り止みませんでした。

(MC ... 大阪ではカッッッツ)

18. 嵐が丘

嵐が丘やまびこバージョン。この曲やや抽象的な単語の組み合わせで歌詞が組み立てられているからか鬼のライブでは歌詞を間違えられる不遇な運命にあると思われ、東京公演では途中ちょっと歌詞が飛んでしまい、皆が手拍子で応援する場面が。大阪では完璧だったはず(間違わないか心配でちょっと緊張して聞いてましたが、よくよく考えたら鬼のライブは基本全力で来られるからこっちもだいたい緊張して聞いてたwww)。

(Ending) 

19. 焼ける川(CD音源)

終演後会場BGM スター・ライト・レター